無詠唱はダサい

「詠唱なしでこれだけの威力の魔法を!?」

最近よく目にする言葉である。詠唱なし=上級者=強い!!という文化ができつつある。


しかし俺は、この文化に一石を投じたい。


たしかに実戦を想定すれば、詠唱して魔法を撃つよりも、詠唱なしで撃てた方が強い。それは間違いない。

火力が同じであれば、撃てる回数が多い方が有利だろう。相手が詠唱してる間にズドン!はい勝ち〜!という展開も頻繁に見る。


しかしそれの何が面白いのか。

言うなれば初手でビックリ弱保が決まって試合が終わったようなもの、そこに掛け合いはない。俺の美学に反する。


相手にも鍛錬を積んできた時間があったはずだ、負けられない理由があったはずだ、そういった話を見るのが、戦闘アニメや漫画の一番の面白さだ、と俺は思う。


しかし、先制ズドンはい終わり〜で勝ってしまったら、相手がいる意味がない。ただ主人公が強いだけである。面白くない。


さらにもう一つ言いたいことがある。詠唱は最高にカッコいいのである。


そもそも実戦では不利な詠唱というものがなぜ生まれたかと考えれば、それは「なんかカッコいいから」に他ならない。


なんか難しい単語が並んでるのを聞いて、強そうな気がしてきて期待が高まり、そこでほんまに強そうな魔法が飛んでいくことによって、俺たち厨二病は「すげ〜!!つえ〜!!!」となるのである。


獅子の神子たる高神の剣巫が願い奉る!

破魔の曙光、雪霞の神狼、鋼の神威をもちて我に悪神百鬼を討たせ給え!


これはストライクザブラッドに登場する最高にクールな詠唱である。あまりにもイケてる。厨二心が分かっている。とても強そうでしょ?


ちなみに俺はストライクザブラッドを見ていない。なのに覚えてしまった。あまりにもイケてるので。


お分かりいただけただろうか。

このブログを読んでいるアニメ漫画業界の皆様、今後の詠唱文化を是非よろしくお願い致します。